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中高年のスポーツ |
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| 2000年3月に厚生省(現 厚生労働省)は、21世紀の日本を、すべての国民が健やかで心豊かに生活できる活力ある社会とするためには、従来にも増して、健康を増進し、発病を予防する「一次予防」に重点を置いた対策を強力に推進することにより、壮年期死亡の減少、痴呆や寝たきりにならない状態で生活できる期間(健康寿命)の延伸等を図っていくことが極めて重要であると考え、2010年度を目標年度とするする「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」を定めました。 この背景には、人口の急速な高齢化とともに、疾病全体に占めるがん、心臓病、脳卒中、糖尿病等の生活習慣病の割合は増加しており、これに伴って、要介護者等の増加も深刻な社会問題となっていることがあります。 以下に、「健康日本21」の趣旨に基づき、厚生労働省から委託を受け、「健康・体力づくり事業財団」が運営している「健康ネット」より中高年のスポーツに関する要点を紹介します。 |
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| 1.身体活動と健康 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| からだをよく動かす人や、運動をよく行っている人は、死亡率、虚血性心疾患、高血圧、糖尿病、肥満、骨粗しょう症、結腸がんなどに罹りにくかったり、死亡が少ないなどの関連が認められており、心の健康とも関連していることが分かっています。 このような効果は、長期的にみると10分程度の歩行を1日に数回行う程度でも一定の効果が得られることが分かっています。そのため、スポーツや体操など特別に行う活動だけでなく、通勤・通学、家事、勤労など日常生活のからだの動き全体が重視されています。 |
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| 2.運動の効果 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
人間のからだは、働き活動することによってからだの各種機能が活発に作用し、行動力に満ちあふれた健康な生活を営むことができます。運動を適度に実施することによって下表に示したように生理的、精神的、社会的効果が期待できます。
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| 3.中高年の運動 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 中高年にとって運動の効果はかなり期待できます。体力で10歳以上も差がつき、動脈硬化では約10年遅れ、成人病(生活習慣病)にもなりにくく、寿命も延びるということです。 このように健康の維持、増進にとって体力は、重要な役割りを果しています。体力を構成する要素には、いろいろありますが、それらが年齢相応に、バランスよくとれている状態が良いとされています。 以下に、中高年が効果的に運動をするための重要な要素を説明します。 |
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| (1) 運動の種類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| まず、どんな種類の運動に取り組むかが大切です。それは、運動の種類や方法によって、筋力、瞬発力、持久力、敏捷性などへの効果が全く違ってくるからです。どれにでも効果があるという運動はありません。 しかし、いくつかの補強運動をすることによって、そのスポ一ツの効果的でない部分を補うことができます。例えば、ジョギングをしている人は、筋力の補強運動を加えることによって、筋力などをつけることができます。このように運動は、いくつかをバランスよく行うと効果的です。 |
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| (2) 運動の強さ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 次は、運動の強さです。みなさんはオーバーロードの原理をご存知でしょうか。筋力や持久力のトレ−ニングの場合、ある一定の強さで運動をしないと効果がないということです。
普通の生活を送っていては筋力のトレーニング効果はほとんどありません。ところが自分のもっている力の40パーセント位の運動をすると効果が一週間で4パーセントあがります。それ以上は、たとえ自分のもてる力を100パーセント出しきったとしても効果は同じで、逆に、オーバーワークで危険を伴うこともあります。ですから、自分の体力にあった運動強度を選ぶことが安全で効果的といえます。 |
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| (3) 運動の時間と回数 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 何よりも、運動は持続的に行わなければ、体力の維持に役立ちません。言い換えれば、体力は貯金できないのです。例えば、20日間、運動を続けていても、一ケ月位休むと、体力はまた元に戻ってしまいます。
運動は、少しづつでも続けていくことが大切です。できれば週2〜3回を習慣にしたいものです。 |
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| (4) 日頃の体調チェック | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 少なくても、年1回は、健康診断をきちんと受けることです。特に、高血圧症、心臓病、糖尿病、肝臓病などの病歴のある人は、必ず受けて下さい。また、普段から自分のからだの状態を良く知っておくことが大切です。以下の項目は体調のバロメーターです。常にチェックしておきましょう。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ・体重の増減 ・自分の平熱 ・安静時の脈拍数 ・最大血圧、最小血圧 |
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| 4.健康づくりのための運動所要量 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 運動量は運動強度と運動時間の2つの条件によって決められます。同じ運動量であれば強度が強ければ時間が短くなるという関係があります。運動強度は、効果が期待でき、しかも一般の人が行っても運動による事故や危険がないという必要があります。 1回の運動時間としては、最低10分以上、1日当たり20分以上実施することが望まれます。また、週に1度まとめて実施するより、2日以上に分けて実施する方がからだにも無理がかからず、運動週間を確立する上で望ましいといえます。 以下に、健康づくりのための運動所要量を示します。
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| 5.中高年から始める運動 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 老化予防のためには、まず足腰を強化するための基本的運動として、歩行や走行を日常生活の中に習慣化することが何よりも大切なことである。 以下に中高年に向いている運動を紹介します。 |
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| (1) ウォーキング | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 長年運動不足で体力レベルの低い人や肥満型の人は、ウォーキングから始めるのが適している。ウォーキングでは、足首、ひざ、および腰への衝撃度は体重の約1.2倍で、走行時の3〜4倍に比べ3分の1ですみます。以下がウォーキングの要領です。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ・自分の身長の約2分の1を目安に歩幅をできる限り広くする ・しっかりひざを伸ばし、かかとから踏み出す ・左右の足の間隔をあまり開かず、つま先を前に向けて進む ・背筋は真っ直ぐ伸ばしてリラックスする ・目は数メートル前方を見ながら手を前後に振ってリズミカルに歩く ・運動としての歩行は、分速90〜120mの速歩および急歩が望ましい |
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| (2) ジョギング | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 次にウォーキングに比べると運動量が大きくなるジョギングの要領を示します。 五分間の柔軟体操を行った後に分速120〜140m程度のジョギングを5分間行い、その後5分間ゆっくり歩くというセットを数回繰り返して、ジョギングに慣れるようにします。この種のジョギングを週2〜3回ずつ数週間行った後に、マイペースで1回2〜3km走ってみます。疲れたらウォーキングを行い、元気を取り戻したら再びジョギングをはじめるという“走−歩−走”を繰り返します。 |
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| (3) 水泳 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 水泳が良いとされているのは、まず全身運動であることです。そして、水の中では浮力があるので、足腰に大きな力がかからず、体重の負担なしに運動が続けられます。陸上に比べて水の抵抗があるため、動作がゆっくりですから、怪我が少ないということもあります。 ただし、疲労、睡眠不足、風邪の時などは体調を崩すもとになってしまいますから、注意が必要です。また、暑いからと急激に冷たい水に入ることは大変危険です。入る前には、必ず準備運動をすることです。肩、腕、腰、ふくらはぎなどは特に念入りなストレッチングが必要とされます。 |
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| (4) ニュースポーツ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 最近、ニュースポーツと呼ばれるスポーツが少しずつ流行しているのをご存じですか。「ニュー」と言えば、その反対の「従来の」スポーツがあるわけですが、その違いに意味があるのです。 従来のスポーツというと、若くて、上手で、強い人に向いていて、余り上手でない人や中高年者など仲間に入れてもらって一緒にプレーすることはまず考えられません。 ニュースポーツは、そんな従来のスポーツへの反省の気持ちから発達してきました。簡単にいえば、みんなが一緒に楽しめるスポーツなら何でもよいという気持ちです。 ニュースポーツをいくつか紹介します。 ・ディスクゴルフ ・バウンドテニス ・ラージボール卓球 ・Wikipedia>ニュースポーツ |
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| 6.運動の注意事項 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 運動による事故を防ぐために以下の点に注意してください。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| (1) ウォームアップ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ウオームアップとは、スポーツや運動の前にあらかじめ、からだを軽く動かし、筋肉や内臓が激しい動きについていけるよう準備を整えるものです。以下のような効果があります。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ・体温が上がり、筋肉の出すパワーが増大する ・肺や心臓の、運動への適応性が高まる ・神経系の反応が早くなる ・からだの各部の柔軟性が高まる ・筋肉の障害を予防する ・心臓の事故を防ぐ |
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| (2) 運動中の注意事項 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| もし、運動中に以下のような変調に気が付いたらすぐ運動をやめましょう。また、この症状がいつまでも続くようでしたら医師の診断を受けて下さい。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ・呼吸困難 ・吐き気 ・頭痛 ・胸の痛み ・めまい ・ふらつき ・よろめき |
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| (3) クールダウン | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 競技やスポーツのあとに軽い体操やジョギングを行うと、すぐに休息する場合よりも疲労の回復が早く、運動後のめまいや吐きけなどを防ぐ効果があることは広く知られています。クールダウンとはこうした「整理運動」を意味し、スポーツなどのあとに当然行うべきものとされています。以下のような効果があります。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ・運動後の疲労回復を促す ・めまいやはきけを防ぐ ・疲労物質を取り除く ・血液中の炭酸ガス濃度が適度にコントロールされる ・筋肉痛を予防する |
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| (4) 夏の運動 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 夏の運動による種々の「熱中症」を予防するためには、まず運動時の気象条件に配慮する必要があります。湿度が高い時は汗が蒸発しにくくなり、蒸発による冷却作用が十分発揮できなくなるため注意しなければなりません。気温が30度でも、湿度が80%以上あると発汗してもなかなか蒸発せず、汗が流れ落ちるようになります。ふだん運動不足の人は、このような時は運動を見合わせてください。 運動を行う時には、運動中に水分を十分摂取することが大切です。この場合、運動前と運動後の体重差が大体2キログラム以内なら水だけでも十分ですが、運動量・発汗量が多く、体重がそれ以上減少するような時は水と一緒に多少の食塩をとる必要があります。 |
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| (5) 寒いときの運動 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 脳卒中や心臓発作が冬の寒い時期に多いことはよく知られています。寒い時期に起こる運動中の事故の多くは、心臓や動脈などの循環器系に生ずるもので、それは寒いときの血圧上昇と深い関係があります。 基本的には心筋梗塞や狭心症などの心臓病や高血圧の人は寒いときの戸外の運動はできる限りやめるべきです。また、乾布摩擦も寒い日は行わないほうがよいでしょう。 |
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| 7.スポーツのサポート用品 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 中高年から経験の無いスポーツを始める場合は幾つか注意する点があります。それは、スポーツにより、腰、膝、足首など体の故障を生じることです。若い時は「このくらいの運動は簡単にできた」という動きでも、中高年になると体重の増加や、筋力の低下などにより簡単にはできなくなっていることがあります。 そのため、故障の心配のある部位を守るスポーツ用品が数多くあります。 プロアスリートも使用している「保護用品」を知るには次のサイトがお勧めです。 |
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| 8.スポーツドリンク | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| スポーツドリンクとは、スポーツの前、中、後に摂取する飲料の通称であり、スポーツ選手のコンディションを良好に保ち、パフォーマンスを直接的、あるいは間接的に向上させる効果をねらった飲料です。 パフォーマンスに直接的な影響があると考えられる主な根拠は、水分の補給と糖質を中心としたエネルギー源の補給であり、間接的な影響としてはミネラルやビタミンなどの補給が考えられます。特に、スポーツドリンクでは一般の清涼飲料水より糖分が低く抑えられていますが、それは水分の補給を重視しているからです。 |
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| 参考図書・参考サイト | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ・中高年から始めるイキイキ健康スポーツ―実践入門ガイド!あなたにピッタリの スポーツはこれだ!(村松憲/古川 雅一著 現代書林) ・中高年からのやわらか筋トレとストレッチ入門(主婦の友社編 主婦の友社) ・疲れた体をリフレッシュQ&A―中高年の体力維持をめざして(寺田光世著 ミネルヴァ書房) ・厚生労働省:21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21) ・健康・体力づくり事業財団:健康ネット |
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